ORIGIN — COUNTRY / COFFEE
ニカラグア
NICARAGUA
北部高地のヒノテガ・マタガルパ・ヌエバセゴビアを主産地とし、CETREXが輸出手続きを扱う産地。2002年開始のCup of Excellence(COE)を通じた品質評価が定着している。商品名は農園名と品種、特にジャバの表記が中心でSHG系の等級表記が優勢。
事実
| 事実 | 出典 | 階層 |
|---|---|---|
| 主産地は北部高地のヒノテガ(Jinotega)・マタガルパ(Matagalpa)・ヌエバセゴビア(Nueva Segovia)の3県で、アラビカ農場の85%超がここにある | apps.fas.usda.gov | L1 |
| ヒノテガはニカラグアの主要アラビカ産地の一つとされる。 | kaffeemacher.de | L4 |
| マタガルパはニカラグアの主要アラビカ産地の一つとされる。 | kaffeemacher.de | L4 |
| ディピルト(Dipilto、ヌエバセゴビア県)はオコタル(Ocotal)から約30kmに位置する。 | kaffeemacher.de | L3 |
| CETREX(Centro de Trámites de las Exportaciones)は輸出書類の手続きを扱う政府窓口で、生豆輸出はSITRADE-CETREXシステムで認証・通関される | repositorio.una.edu.ni | L2 |
| 栽培面積120,707ha、生産者約22,700人(小規模〜大規模まで幅がある)。この数値はUNICAFE(1997年)のデータで、2006年時点の値ではない。 | repositorio.una.edu.ni | L2 |
| 輸出量は世界12位(ホンジュラス6位・グアテマラ10位の下、コスタリカ15位・エルサルバドル19位・パナマ37位の上、2019年World Atlasデータ)とされる | perfectdailygrind.com | L3 |
| USDA予測でMY2026/27の生産量は240万袋(60kg、ロブスタ込み) | fas.usda.gov | L1 |
| 総生産の95%超をアラビカ種が占める | dailycoffeenews.com | L3 |
| 近年、Marsellesa・Parainema・Costa Rica 95・IH Café 90・Lempira等のさび病耐性・高収量品種の導入が進む | dailycoffeenews.com | L3 |
| 産業構造は、農場数の71%を占める小規模農家(生産量シェア37%)・中規模農園(同27%)・大規模農園(同36%)が併存する | coffeegeek.com | L3 |
| 1850年頃から栽培が広がり始め、1870年には他のどの品目よりも輸出額の大きい作物となり、以後約100年その地位を維持した | perfectdailygrind.com | L3 |
| 標高等級はSHG(Strictly High Grown、標高1,200m超)・HG(High Grown、900〜1,200m)・CS(Central Standard)の3段階がある。CSの下限標高は出典により記述が異なる。 | kaffeemacher.de | L3 |
| Cup of Excellence(COE)プログラムは1999年に始まり、これを運営する非営利団体Alliance for Coffee Excellence(ACE)は2002年に設立された。ニカラグアでのCOEは2002年から開催されている。 | allianceforcoffeeexcellence.org | L2 |
| COEは2024・2025・2026年とACE公式サイトに年次ページがあり、現在まで継続実施されている | allianceforcoffeeexcellence.org | L2 |
| kopicha観測所のcatalog(2026-09-09)でoriginが「ニカラグア」の商品は100レコード・90の(店・題名)組・14ソースだった | src/data/catalog(本サイト観測、2026-09-09) | L3 |
| 商品名にSHGを含むものは90の(店・題名)組のうち19件、SHBは1件のみで、ニカラグアはSHG系の等級表記が優勢 | src/data/catalog(本サイト観測、2026-09-09) | L3 |
| 商品名にジャバ(Java)を含むものは34件で4か国の調査対象の中で最多、パカマラ10件、マラゴジッペ3件 | src/data/catalog(本サイト観測、2026-09-09) | L3 |
| 産地区分名(ヒノテガ・マタガルパ等)はほぼ商品名に出現せず、農園名と品種(特にジャバ)が主な訴求点になっている | src/data/catalog(本サイト観測、2026-09-09) | L3 |
| ニカラグアのコーヒー収穫期はおおむね11月から2月にかけてとされる | gain.fas.usda.gov | L1 |
| 2024年のニカラグアCup of Excellenceのオークションは、総重量17,686.91lb・平均落札価格16.90ドル/lbで取引された | allianceforcoffeeexcellence.org | L2 |
| 2024年のニカラグアCup of Excellenceで1位となったロス・アルペス農園(Nueva Segovia県)のロットは109.00ドル/lbで落札された | allianceforcoffeeexcellence.org | L2 |
| 日本のニカラグア産コーヒー生豆輸入量は2021年に1,733t(1,732,840kg)で、輸入相手国別の順位は12位だった。 | coffee.ajca.or.jp | L2 |
百科
産地の位置づけ
ニカラグアは中米の産地で、生産量・輸出量とも世界12位程度、世界生産の約1.5%を占めます(ホンジュラス6位・グアテマラ10位の下、コスタリカ15位・エルサルバドル19位・パナマ37位の上に位置するとされます)。USDA予測ではMY2026/27の生産量は240万袋(60kg、ロブスタ込み)で、総生産の95%超をアラビカ種が占めます。UNICAFE(1997年)のデータでは栽培面積120,707ha、生産者約22,700人でした。
産地と標高
主産地は北部高地のヒノテガ(Jinotega)・マタガルパ(Matagalpa)・ヌエバセゴビア(Nueva Segovia)の3県に集中し、標高900〜1,700mの範囲に及びます。ヒノテガは標高約1,000〜1,500mで冷涼な気候の産地とされ、マタガルパは標高約800〜1,400mで冷涼・多湿・肥沃な土壌が特徴です。ヌエバセゴビアは標高約1,000〜1,500mで、商品名にも現れるディピルト(Dipilto)はオコタル(Ocotal)から約30kmに位置します。収穫期は概ね11月から2月にかけてです。
生産の仕組み: CETREXとCOE
輸出手続きはCETREX(Centro de Trámites de las Exportaciones)という政府窓口が扱い、生豆輸出はSITRADE-CETREXシステムで認証・通関されます。産業構造は大規模単一農園・協同組合・小規模生産者団体が併存する形です。品質面では、Alliance for Coffee Excellence(ACE)が運営するCup of Excellence(COE)が2002年からニカラグアで開かれ、2024・2025・2026年と現在まで継続実施されています。COE 2024の実績は平均落札価格16.90ドル/lb(総重量17,686.91lb)、1位のロス・アルペス農園(ヌエバセゴビア県)のロットの落札額は109.00ドル/lbで、これらは品評会オークションの記録であり店頭価格の相場ではありません。
規格
標高等級はSHG(Strictly High Grown、標高1,200m超)・HG(High Grown、900〜1,200m)・CS(Central Standard)の3段階があるとされますが、CSの下限標高は出典により記述が食い違います。日本の商品名ではSHGがほとんどで、グアテマラ・パナマ系のSHB表記はごくまれです。
精製
ウォッシュド・フリーウォッシュが基本の精製方法で、ナチュラルやレッドハニーなどのハニー系精製の表記も見られます。
品種: ジャバという主力表記
近年はMarsellesa・Parainema・Costa Rica 95・IH Café 90・Lempira等のさび病耐性・高収量品種の導入が進んでいます。一方、日本の商品名で最も多く現れる品種語はジャバ(ジャバニカ)で、次いでパカマラ、マラゴジッペと続きます。ジャバがニカラグアでいつどのように導入されたかを示す一次資料は今回の調査では確認できていませんが、商品名の実態としては産地を代表する品種語になっています。
典型として語られる香味
ニカラグア産の香味として一般に語られるのは、まろやかな甘みとバランスの取れた酸、穏やかなボディです。ジャバ種のロットについては、フローラルな香りと明るい酸が典型として語られます。これらは産地・品種の傾向として広く共有されている表現であり、個々のロットの評価ではありません。実際の味は農園・標高・精製・COEでの評価時期によって変わります。
なお、マラゴジッペ・パカマラといった他の大粒系品種がニカラグアにいつ導入されたかを示す一次資料も、今回の調査の範囲では見つかっていません。
歴史
コーヒー栽培は1850年頃から広がり始め、1870年には他のどの品目よりも輸出額の大きい作物となり、以後約100年その地位を維持しました。20世紀後半以降は大規模単一農園・協同組合・小規模生産者団体が併存する構造に変化し、2002年のCup of Excellence導入以降は品質評価を軸にした国際的な取引が広がっています。2026年時点でもCOEは継続して実施されています。
国内での観測
kopicha観測所のcatalog(2026-09-09)では、originが「ニカラグア」の商品は100レコード・90の(店・題名)組・14ソースにわたって観測されています。生豆卸のwildが47件と最も多く、モール出品の楽天、ロースター系のphilocoffea・松屋珈琲が続きます。産地区分名(ヒノテガ・マタガルパなど)はほぼ商品名に現れず、農園名と品種語(特にジャバ)、等級SHGが表記の中心という実態が観測データから確認できます。商品名にジャバを含むものは34件で、パカマラ10件・マラゴジッペ3件を上回り、4か国の調査対象の中でも最多の品種語表記になっています。SHGを含む商品は19件、SHB表記は1件のみで、グアテマラ・パナマ系のSHBよりも、エルサルバドルと同じSHG系の等級表記が優勢という産地です。
買い方の手引き
商品名の読み方
日本の店では「ニカラグア」の後に、農園名 → 品種(ジャバ、パカマラなど)→ 精製 の順で書かれる型が中心です。「ニカラグア ヒノテガ ロス・アルティプラノス ジャバ ウォッシュド」のように地域名(ヒノテガなど)を農園名の前に置く型もありますが、地域名自体は商品名にあまり出ません。COE入賞ロットは「《COE2025 #15》 ニカラグア ベラ・オーロラ マラカトゥーラ ウォッシュド」のように年次と順位が併記されます。品種名ではジャバ(ジャバニカ)が最も多く商品名に現れ、次いでパカマラという構成です。「薔薇色の人生」のような商標的な銘柄名は産地区分でも品種でもなく、店や輸出業者が付けた名前です。
等級と精製の見方
標高等級はSHG(Strictly High Grown、標高1,200m超)・HG・CSの3段階があるとされますが、日本の商品名ではSHGがほとんどで、SHB(グアテマラ・パナマ系の表記)はごくまれにしか使われません。精製はウォッシュド・フリーウォッシュが基本で、ナチュラルやハニー系(レッドハニー等)の表記も見られます。
旬と入荷の時期
収穫は概ね11月から2月にかけて行われます。COE(Cup of Excellence)は毎年実施されており、商品名に「COE」と年次・順位が併記されている場合は、その年の品評会で評価されたロットを指します。COEの落札価格は品評会オークションの記録であり、店頭価格の相場とは別の指標です。
内容量と価格の目安
観測所の相場は下の「観測」の節に自動で出ます。ニカラグアは農園名・品種(特にジャバ)での比較が中心で、SHG表記のある商品同士は生豆価格ボードの産地×規格の行で比較できます。
観測
コピチャ観測所が公開情報から機械収集した商品のうち、この項目に一致するもの。価格は在庫ありの行の最安 100g 換算。
観測した商品
ほか71銘柄。
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